予選 レースレポート
4月の鈴鹿ラウンドから約3ヵ月。もともと参戦は予定していなかった夏の富士戦ですが、クラッシュにより新しくなった車両での戦闘力を確かめるため、少しでもニューマシンでのマイレージを稼ぐため急遽参戦することとなりました。
富士戦の約2週間前に設けられたモテギでの公開練習ではトップから3秒落ちと大きな課題を残していました。
富士戦までの間に馴らしをおこない、3000回転付近の重たさが少しずつ取れてきていたものの、5000回転までのフィーリングが悪く不安材料を抱えたままの参戦となりました。
公開練習
マシンチェックに専念するが上位との差はまだ大きいと実感
全国的に激しい雨となったこの週末。富士も例外ではなく朝から雨が降り続き完全なウェットコンディションの中公開練習がおこなわれた。予選用のタイヤを作ることと、今回より投入した CVT フルードのフィーリングを確かめながら少しずつペースを上げていった。
2本目では若干ドライ路面となる箇所があり旋回スピードを上げた状態でのマシンバランスも確認することができた。
コーナー進入時のアクセルオフやアクセルコントロールだけの旋回時における CVT の滑り方がフィーリングに合わず、結果的に立ち上がりのバランスを崩してしまうことが多発。そのため急遽、CVT フルードを戻し予選に備えた。
予選タイムアタック
メカニカルトラブルにより予選は最後方に・・・
朝から不安定な天候で、予選開始直前にドライからウェットコンディションへと変わっていった。ドライを見越して浅溝タイヤを選択していたため、非常に難しい予選になることが想定される。
なるべく前車の通った水の少ない状態で走行をするため、短い間隔で走行を開始した。しかし、走行開始すぐの 100R で今までになくリアがスライドし、フロントもグリップせずスピンしかけてしまう。
その後も各コーナーでブレーキが効かず、左フロントのグリップが抜ける事が多発。その後すぐ 127号車にオレンジボールが提示され緊急ピットイン。
原因は CVT フルードのオイル漏れによるもので左両輪とブレーキにかかってしまっていた。終了後、ブレーキ周りのチェックと CVT フルードの補充、動作チェックをおこない決勝はどうやって追い上げるかに気持ちを切り替えた。
決勝 レースレポート
クリーンな走りで16台を抜き最後尾から20位フィニッシュを果たす
まだまだ課題の残ったセクター1
3戦連続表彰台を獲得!!
決勝はレースウィークの中で一番の晴天となり 30°C 近くまで気温は一気に上昇、決勝開始のお昼過ぎにかけて路面温度も徐々に上がっていった。最後列ではシグナルが見えず、スタートでは若干出遅れるが、1コーナーまでの間に3台をパス。
その後、コカ・コーラでさらに2台抜きにかかるが押し出されてしまい、復帰した時には元のポジションへ戻ってしまう。しかし、冷静に前車へ追いつくと1周に2台以上のペースで追い上げていく。
21番手になったところで前車との 間は3秒以上空いていたが、マシンの調子は好調で前方グループのバトルに乗じて20番手へポジションアップ。過去最高となる16台抜きで20位フィニッシュとなった。
2018 N-ONE OWNER’S CUP RACE REPORT
今大会は N-ONE レースに参戦してから一番余裕のないレースになってしまいました。新しい車両・新しいパーツ・予選でのトラブル・難しいコンディションなど多くの要因が重なり、自分らしいレースがレースウィーク全体を通してできていなかったと感じています。
全てはドライバーの準備不足が原因であり、周りの変化に対して追いついていませんで した。
唯一、決勝での冷静さはこれまでの経験が十分に生きた結果だと思います。後方の密集した集団の中で他車と接触することなく、クリーンな形でこれだけの台数をオーバーテイクできたのは今後につながるいい経験となりました。
決勝中のタイムもトップ10に入っており、少しずつではありますがマシンの調子が上がってきていることを実感できたのも、夏のモテギに向け良い収穫になりました。
今回新規車両作製にあたりサポート頂きましたヌヴォラーリ様を始め、スポンサーの皆さま本当にありがとうございました。次戦参戦はツインリンクもてぎ 2&4 レースで行われる第11戦になります。ご支援・ご声援のほどよろしくお願い申し上げます。