Race Report
2010年 全日本F3 選手権 Round 5・6 富士スピードウェイ
Aim Sports
2010年6月11日(金)
前日の搬入日から、晴天に恵まれた富士スピードウェイ。
銘苅 翼(めかる つばさ)にとってF3 での富士スピードウェイの走行は初めてとなる。
金曜日、F3専有走行は85分が2回行なわれた。
午前中のセッションが行なわれる中、若干のセッティング変更のみでタイムを伸ばす銘苅だが、コーナーミドルでのアンダステアに悩まされてしまう。
しかし、ユーズドタイヤで5番手タイムをキープし続けることは出来ている為、原因さえしっかり追求できれば午後のセッションではトップ3のタイムには追いつけると確信できていた。
コーナーミドルでのアンダステアの原因追及の為、走行データを検証しながら監督と話をする銘苅は自分の走り方について今まで以上に学ぶこととなった。
午後からのセッションでは予定していたメニューを順調にこなし、車のセッティングも良い方向へと向かっていた。
そこで、ニュータイヤを装着させてのタイムアタックへと挑む。
しかし、ニュータイヤを装着して走行開始早々にコースアウトしてしまった銘苅は、空力パーツを破損させてしまい、タイムアップすることが出来なかった。
翌日の公式予選に向けてのタイムアタックだったのだが、きちんとしたデータが取れずに専有走行は終了。若干の不安を残す形ではあったが、ドライバーと監督との話し合いで、ほんの少しセット変更をすれば上位は狙えると確信へと繋がった。
2010年6月12日(土)
前日の専有走行ではタイムの出せなかった銘苅だが、セッティングに不安を抱えることもなく公式予選へと向かうべくコックピットへと乗り込んだ。
公式予選は、15分間。
この短い時間の中で各チームがトップタイムを出すべく戦略を企てていた。
公式予選1回目
N1 | 小林崇志 | 1分37秒093 |
N2 | 蒲生尚弥 | 1分37秒153 |
N3 | 佐藤公哉 | 1分37秒242 |
N4 | 銘苅翼 | 1分37秒320 |
C1 | 国本雄資 | 1分34秒887 |
公式予選2回目
N1 | 銘苅 翼 | 1分37秒011 |
N2 | 小林崇志 | 1分37秒122 |
N3 | 佐々木大樹 | 1分37秒161 |
N4 | 三浦和樹 | 1分37秒238 |
C1 | 国本雄資 | 1分34秒841 |
ドライバー 銘苅翼 公式予選コメント
前日の専有走行で話し合ったセットの変更が決まり、走り出しからとても良いフィーリングで走行することが出来ました。専有走行でのユーズドタイヤの状態でもタイムがよかったので、トップを走れる自信はありました。その結果、第6戦ではポールポジションを獲得することが出来、とても嬉しいです。
チーム代表太田眞人公式予選コメント
前日の専有走行の時点でのデーターから、NEWタイヤでの車輌のセットアップについて見直し、また銘苅に対しては彼のドライビングに関して問題となる部分をアドバイスした。それらすべてがうまく行き、第5戦・公式予選 4位。第6戦 ポールポジションを獲得することが出来た。この事で、銘苅の速さを照明する事が出来たと思う。
2010年6月12日(土)
第5戦決勝レース(15周)
緊張の高まる中、全車グリットにつき、後方にてグリーンフラッグが振られた。
スタート直後、若干遅れたかのように見えた銘苅だったが、ポジションは変わらず4位をキープしたまま順調なレース展開を繰り広げた。
レースは大詰めへと向かい、ラスト2周に突入。後方から追い上げを見せていた#63 千代勝正が1コーナにて止まりきれず銘苅のマシンへと乗り上げてしまう。このアクシデントにより銘苅のマシンは後部を大きく損傷してしまい、ピットへと帰還したもののレース続行は不可能な状態。レースはそのままチェッカーフラグが振られ、規定周回数はクリアしていた銘苅は10位完走扱いという結果となった。
優勝 | N1 | 小林崇志 | 15周 | 24分41秒721(1分38秒196) |
---|---|---|---|---|
2位 | N2 | 蒲生尚弥 | 15周 | 24分45秒817(1分38秒512) |
3位 | N3 | 佐藤公哉 | 15周 | 24分51秒467(1分38秒595) |
10位 | N10 | 銘苅翼 | 14周 | 23分58秒213(1分38秒881) |
優勝 | C1 | 国本雄資 | 15周 | 24分10秒783(1分36秒228) |
N クラス | 小林崇志 | 1分38秒196 |
C クラス | 国本雄資 | 1分36秒228 |
3位 | 佐藤公哉 | 24分51秒467(1分38秒595) |
ドライバー 銘苅翼 第5戦決勝レースコメント
レースが進むに連れて、後方から追い駆けられる展開となり、とても厳しいと感じました。しかし、車輌自体には問題もなく、ラスト2周1コーナーで接触が起きるまではとても良い走りが出来たと思います。
チーム代表太田眞人第5戦決勝レースコメント
レース内容としては、予選4位のポジションをキープしており、悪くは無かった。課題としては、レース中のアクシデントの対処や安定性・勝負強さ・レースの駆け引きという点がまだまだ足りないところであると実感させられるレースとなった。しかしながら、1 戦1 戦こなす毎に確実に成長していく銘苅の姿は、見ていて楽しい部分でもあるというのは、紛れも無い事実であり、伸ばし続けて行きたいところでもある。
2010年6月13日(日)
第6戦決勝レース(21周)
メインレースとなるF3 は午後からの走行。今季初のポールポジションを獲得した銘苅は、ナショナルクラストップの6番グリットからスタートとなった。
一斉にスタートする中、若干銘苅のマシンが遅れをとり、1コーナーで3台にパスされてしまう。2週目に突入した1コーナーで、2位争いをしていた2台のマシンがクラッシュ。コース上に破片が飛び散り、3週目から5週目まではセーフティーカーが導入され、銘苅は2位のポジションへと戻る。再スタートとなった6週目以降、銘苅は順位をキープし続けるが、10周目に佐藤公哉にパスされ、18週目に蒲生尚弥にパスされてしまった。暫定では4位。正式結果では、2位だった佐藤公哉の車輌重量違反が発覚したため、佐藤は失格。繰り上がりではあるが、銘苅は3位を獲得することとなった。
優勝 | N1 | 小林崇志 | 21周 | 38分58秒282(1分37秒247) |
---|---|---|---|---|
2位 | N2 | 蒲生尚弥 | 21周 | 39分12秒038(1分38秒046) |
3位 | N3 | 銘苅翼 | 21周 | 39分13秒839(1分37秒698) |
優勝 | C1 | 国本雄資 | 21周 | 38分28秒375(1分35秒546) |
N クラス | 小林崇志 | 21周 | 1分48秒349 |
C クラス | 国本雄資 | 21周 | 1分46秒683 |
3位 | 銘苅翼 | 21周 | 39分13秒839(1分37秒698 |
ドライバー 銘苅翼 第6戦決勝レースコメント
前日の決勝時より、気温が低いコンディションでした。前日の傾向から自分なりに考えて、ロングディスタンスをいかにうまく走り切るかを考えて試走時点では若干のアンダステアでバランスが取れると思いました。しかし、前日と同じようにはうまく行かず、アンダステアが強くなり、前日同様厳しい展開となってしまいました。また、後続からの追い上げも上手く対処することが出来ず、チェッカーとなってしまいました。自分自身の走りとしては、上手く対処できた部分もあり、ロングディスタンスを走りきる事が出来てとても良い経験を積むことが出来ました。
チーム代表太田眞人第6戦決勝レースコメント
ポールポジションからのスタートではあったが、出遅れてしまい苦しいレース展開となってしまった。ベストラップ自体の速さはあるのだが、レースディスタンスで見てしまうとスタートからチェッカーまでの間で、タイヤの状態を含めマシンの変化に対応し切れていないように思える。しかしながら、今回は予選でもわかる様に速さの証明は出来たので、次回は更に安定してレースを走り切れる様にしたいと思う。
第5戦・第6戦では、富士スピードウェイでの開催ということもあり、多くのお客様が駆けつけてくださいました。本当にありがとうございました。
今回のF3 は、富士ワンメイク祭りのメインレースを担い、そんな中でも1番ハラハラドキドキする場面のあったレースを繰り広げることができ、応援に来てくださった方々には楽しんで頂く事が出来たレースだったのではないでしょうか?
また、今回はスケジュール上ピットウォークの時間がなく、小さいお子様限定でマシーンのコックピットに乗っていただき記念撮影をさせていただくことが出来ませんでしたが、今後も時間の許す限り行なっていこうと思っておりますのでご期待下さい。
今回も、本当に多くのご支援の下ドライバー・銘苅 翼を起用することが出来ました事を深くお礼申し上げると共に、今後もドライバー・チーム共々ご支援、ご協力をお願い申し上げます。
ミッションオイル | MIDLAND Pro AK-6 |
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